アマルティア・センの『集合的選択と社会的厚生』を開く

II.読解のポイントを探る 【p.27 L.12】

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検討項目

位置 検討する部分 種別 訂正案, コメント
P.27 L.12 (補題1*qについて) X



  • 補題1*qは,(A)「二項関係Rから...が性質βを満たす」 と(B)「Rが順序である」について (A)⇔(B)を主張する内容で, 補題1*nと補題1*pから得られることになっています。
  • (A)→(B)は,補題1*nと補題1*pから自然に理解できるでしょう。
  • (B)→(A)では,(B)からPI-推移性を導き,その上で補題1*nを使って(A)を導きます。
  • 下線部は,順序(反射性,完備性,推移性)の性質のうち推移性さえあればPI-推移性が導かれるためです。例えば,P.15-16の補題1*a(2)の証明では,反射性を使用せず推移性でこと足りました。(「順序は一種の準順序であり,よって補題1*aの(2)で証明した」と考えることもできますが。)





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  • 本ホームページは,Amartya Sen先生の『集合的選択と社会的厚生』(日本語版, 勁草書房)の 特定の記述項目について,読む上でのポイントを考えるものです。
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[2013年6月2日 初版をアップ]


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